へたっぴです。
「トラリピ」で運用している人の中には、複数のトラリピ設定を同時に稼働させている方も多いと思いますが、資金管理をどうやっていますか?
一つの通貨ペア内においてダイヤモンド戦略やマルチレンジ戦略といった複雑な組み合わせを使うと、「実際に必要な資金はどれくらいなのか?」が分かりにくくなりがちです。
僕自身も複数のトラリピを運用してきましたが、正直なところ必要資金が曖昧なまま稼働させており、どこか不安を抱えていました。しかし、マネースクエアが提供している「トラリピ戦略管理」を活用するようになってからは、その不安がかなり解消されました。ここでは、その便利さと活用方法、そして実際に使ってみて感じた課題点についても整理していきたいと思います。
複数のトラリピを動かすと資金が見えにくい
トラリピは、為替レートのレンジに注文を仕掛け、自動的に売買を繰り返す仕組みです。その特性上、「複数の設定を同時に走らせて分散効果を高めたい」「レートによってトラップ本数を変えたい」と考えるのは当然のことだと思います。
しかしながら複数のトラリピを設定すると、必要証拠金や推奨資金が合算でいくらになるのか分かりにくくなります。たとえば、カナダドル円でロングのトラリピを2種類、さらにショートを組み合わせる……という状況になると、証拠金維持率がどの程度の水準にあるのか直感的に把握しづらくなります。
この「資金感覚の曖昧さ」は、運用を続ける上で地味にストレスになりますし、最悪の場合「想定よりも資金が不足して強制ロスカット」というリスクにもつながりかねません。
戦略管理で必要資金が一目でわかる
この課題を解決してくれるのが「トラリピ戦略管理」です。これは複数のトラリピをひとつの「戦略」としてまとめ、戦略単位で必要資金の目安を表示してくれる機能です。
実際に使ってみると、その便利さはすぐに体感できます。たとえば、同じ通貨ペア内で複数のレンジを仕掛けている場合でも、戦略管理にグルーピングすれば「この戦略全体に必要な資金は◯◯万円」と明確に確認できます。
上の図は僕の世界戦略の戦略リストです。現在、4通貨ペアで動かしていますが、通貨ペア毎にグルーピング(戦略リストに入れる)し、想定ロスカットレートを入れると簡単に必要資金が計算されます。
USD/CAD: 56万円
AUD/NZD: 71万円
NOK/SEK:152万円
EUR/GBP:102万円
合計 :381万円
僕の現在のトラリピ口座の時価評価額は524万円なので140万円の余裕があります。
これまでは個々の設定の必要資金はざっくりとした感覚で運用していたのですが、戦略管理のおかげで数字がはっきりと可視化され、不安材料をひとつ減らすことができました。
新規設定を追加するときも安心
さらに便利なのは、新たにトラリピを追加する際です。
これまでは「この設定を足しても大丈夫かな?」と不安を抱えながら注文を入れていました。しかし戦略管理に追加すれば、その瞬間に戦略全体の必要資金が再計算され、余裕資金とのバランスを確認できます。
おかげで、「このくらいの余裕があれば強制ロスカットのリスクは低い」と自信を持って追加設定できるようになりました。これは精神的に非常に大きな効果があります。FX投資では冷静さを保つことが成果に直結しますから、こうした安心材料は軽視できません。
パフォーマンス確認画面の活用と課題
戦略管理には「パフォーマンス確認」画面もあり、戦略に含まれるトラリピの利益額や獲得pips、リピート回数などが一覧で表示されます。これによって「この戦略がどれくらい成果を出しているのか」を定量的にチェックできるのも便利です。
ただし、ひとつ課題があるかなと感じています。
というのも、僕は運用の途中でトラリピを取り消し、レンジや本数を若干変えて再設定することがちょくちょくあります。その際、取り消したトラリピは戦略から除外されてしまい、過去の実績が表示されなくなってしまいます。そのため、戦略全体のパフォーマンスを振り返ろうと思っても、途中で設定を変更していると数字が途切れてしまい、参考にならないケースが多いです。
なので、上の図にも総合損益がありますが、あくまでその時点で走らせているトラリピの成績という意味で、実際の運用においてこの損益を確認することにそこまで意味があるとは思えないですね。
いくら長期運用のトラリピとは言え、たまには設定を弄ったりすることはありますよね?
ここは今後の改善に期待したいポイントです。たとえば「戦略全体の累積実績」として、過去に稼働していたトラリピも含めて確認できるようになれば、より正確な振り返りが可能になりそうです。(難しいかな?)
戦略管理を使うメリットまとめ
改めて整理すると、トラリピ戦略管理を活用するメリットは以下の通りです。
必要資金が戦略単位で可視化される
→ 資金不足のリスクを減らせる。
新規追加時に余裕資金とのバランスを確認できる
→ 安心して戦略を拡張できる。
パフォーマンスを定量的にチェックできる
→ 戦略ごとの成果を把握しやすい。
一方で、僕が感じている課題は「戦略から除外されたトラリピの実績が見られない」という点です。ここさえ改善されれば、戦略管理はさらに完成度の高いツールになるはず。
まとめ:資金管理の不安を戦略管理で解消する
トラリピ運用において最も大事なのは「資金管理」です。どれだけ優れた戦略を組んだとしても、資金の見通しが甘ければ長期運用は成り立ちません。その意味でマネースクエアの戦略管理は非常に有用な機能だと感じています。
僕自身も、これまでは一応ロスカットレートには余裕を持った運用を心掛けていたとはいえ、「余裕を持ったはずの設定だから、なんとなく大丈夫だろう」と思いながら運用していた部分がありました。通貨ペアも分散させているし、相関関係がほとんどない世界戦略の通貨ペアだし。しかし、戦略管理を活用するようになってからは必要資金が明確になり、安心して長期戦略を続けられるようになっています。
これからトラリピを始める方、あるいはすでに複数設定を稼働させている方には、ぜひ積極的に活用していただきたい機能です。資金管理を確実にすることで、トラリピ運用の安定性と安心感が一段と高まるはずです。